千石の箱家
  • 所在地:東京
  • 延床面積:116.73㎡
  • 住宅
  • 2007年

街に開かれたスモールボックス

お祖母さんとその娘家族のための2世帯住宅である。敷地は私の事務所のすぐ近くであり、以前は商店街であったであろう街並みに面している。前面道路のコーナー部の南からの採光の確保と出来るだけ前面道路側に開けた建物にしたいという建主の要求により、ファサードは計画されている。壁構造でありながらコーナー部には柱を設けない計画とした。敷地内を隣家のインフラが通っている関係上、基礎部分に制約を受けるため、階段などはキャンティレバーで計画されている。2階の天井高さを3mとし、前面道路側に最大限の開口部を設けることにより開放的なリビングダイニングとし、世帯間共通の空間としている。
大きく開けられた開口部は街と家族をつなぐインターフェースの役目を担い、また家族がこの建物でどのような生活を演じていくのかを写すスクリーンとなるだろう。